先日、藤村龍至さんのオープンハウスに出かけてきました。
藤村さんの仕事としては珍しかった、一戸建ての新築です。

それは、かわいい家でした。いや、正確に言うと
かわいいと建築が、ちゃんとバランスしてる家でした。

私はいわゆる東工大建築って、どこかおっかなく感じていました。
頭よくないとわかんないよ?的な。全部言語化しちゃうよ?的な。
そんな中でおっかなくなさそうなのはアトリエワンの設計だけど、
それでもそのユーモアと人なつっこさは、高度な知性の賜物であると。
高度な知性の中身が何たるかよくわからなくても、
高度な知性が存在するという雰囲気だけは、何となくわかる。

今回の藤村さんの家は、その辺のことを読解できなくとも、
手放しで「かわいい!」って歓喜できる、精神的な(あるいは知的な)
開放感がありました。
東工大建築に対して引かずに素直に向き合えた、初めての体験でした。

ラフな仕上げや、敢えて手を引くことでもたらされる「かわいい」と、
意味のある操作を施すことで現れる「かわいい」、そのどちらもあって。

へたうま的な、あるいはチープという意味でのかわいさでもなく、
媚びたり、かわいさのために演出されていたり、というわけでもなく。
さまざまな理由がバランスした結果としての、進化的なかわいさです。

(ここで画像と共に具体的な説明を入れたいところなのですが、
今回は、画像のアップデートはだめよ、というルールがありまして)

俯瞰してみると、シンメトリーだったり等間隔な分割だったりと、
ほんとはすごく単純で形式的。なのにこの家の中に身を置いていると、
気の利いたところにスイッチがあったり、自分サイズの天井高だったり。
身体に吸い付くような、個人的なスケール感が展開されています。

工学的であることと、かわいくあること。
形式的であることと、身体的であること。
建築的なよろこびと、生活的なよろこび。
饒舌さと、建築でやるのはここまで、という手離れの潔さ。
へえ、これらは共存できるんだ!って驚かされます。

なんつうか、今回の家は、とても性善説的で。
それは、ひとにやさしい一方、難儀で、勇気の要ることでもあって。
そんな建築が叶えられたことが、ひとんちながら、とってもうれしくて。
もっと居たいって後ろ髪をグイグイ引かれながら、現場を後にしました。

藤村さんのチョイスはいつも、いい意味で性善説的なんだよね。
能天気って意味じゃなくて。希望の在処を、必ず見つけてくれる。

いい建築が存在することは、それが私のものじゃなくたって、
とってもしあわせに感じることでした。
帰り道、しみじみ建築が好きだと思いました。
そう感じさせてくれるような建築でした。

たなかもとこ/mosaki

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+建築家の絵本シリーズ、復刊第四弾は鈴野浩一さんと禿真哉さんによるユニット「トラフ」です。タイトル「トラフの小さな都市計画」が、発売されました。トラフの発想のユニークな世界をイラストレーター山口洋佑とのコラボレーションで描きます。絵本に登場するのは、二人?のキャラクター。さて、どちらが鈴野さんで、どちらが禿さんでしょうか。とにかく奥深く楽しい世界観に引き込まれてしまいます。是非手に取ってみて下さい。今回も大西が全体の編集を、田中が解説文を担当させていただきました。因みに次回は、世界で活躍するあの建築家の方が登場。こちらもお楽しみに!

+本の中身はこちらから見てみて下さい!

http://www.facebook.com/media/set/?set=a.470692016278574.127125.202324699781975&type=1



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新しいウェブマガジンが創刊しました。その名も「雨のみちデザイン」です。この建築系ウェブマガジンは、雨といを中心とした建材メーカー、タニタハウジングウェアが提供するもの。普段、みなさんはどのような視点から建物を見ることが好きでしょうか。きっとそれぞれに好きなポイントがあるのだと思います。けど、このウェブマガジンでは「雨」です。雨の水がどのように処理されているのか。そのことがデザインにどう影響しているのか。どんな知恵があるのか。「雨」というキーワードで、建築にまつわるどんな物事が結び付き合うのだろうか。と、「雨」と建築についての知の探求がはじまります。

数年前から、建築家たちとの対談を重ねてきたタニタハウジングは、そこでのやりとり、また自分たちの知識や教養をもっと多くの人たちと共有したいという気持ちが芽生えました。そこで、mosakiは、企画からデザイン、そして取材、執筆、編集から全体のランディングまでをトータルでサポートする形で、準備を進めてきました。

キーワードはとにかく「雨」!「雨」を軸にさまざまな角度から、いろんな人やモノゴトを隔週更新で取り上げていきます。「雨」を切り口に、どんな魅力が創出されていくのか。これからが楽しみです。創刊第一回目は建築家、隈研吾さんの登場。是非ごらんください。Facebookの「いいね!」もよろしくお願いします!

http://amenomichi.com

http://www.facebook.com/pages/雨のみちデザインウェブマガジン/363089903728696
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 モサキとしてインターンの学生さんをはじめて迎えること約十日間。早いもので先の金曜日が最終日でした。十日間、すべての打合せ、取材、撮影(そして飲み会まで)に同席してもらった一つの意図は、仕事やプロジェクトを通して接する大人の方々の多様性と魅力(時には幻滅)に触れることで、「自分って何なんだろう?」と問い直すことができると思ったのです。

 というのも、振り返ってみると、自分はモサキ以前のDO+に参加しはじめた大学4年生のころから、(僕の場合はたまたま)大学以上に学外で出会う刺激的な年上の方々から多くを学び、「自分は何がやりたいのか?」「自分の勝ち目はどこにあるのか?」と考えられ続けてきたことが、今につながり大きな財産となっているのだと思うからなのでした。そして、実はそういった出会いと経験と思考と実践の繰り返しの方が、小手先の技術やセンスを磨くことよりも、今後をアクティブかつハッピーに生きていくには必要なのでは、と。だから、今回のインターンでは私たちは直接的には何も教えていません。ただひたすら一緒に行動し話しかけ続け、その結果として沢山の考えるきっかけを与えることに終始しました。その先は、その人次第ですからね。。

 ただ、今回インターンに来てくださった彼女は、とても二年生には見えない礼儀とチャレンジ精神と人生の分岐点で必ず面白い方向へ転がるようなトータルとしての人間力を持っていると感じられたことが、一緒に過ごしていてもとても嬉しいことでもありました。年齢に関係なく一人の人間としてつき合えることほど、幸せなことはありません。

 一方で、私たちも多くのことを考えるきっかけをもらいました。客観的に見てもモサキとしての仕事は一般的には特殊だと思います。文章も書きます。編集もします。デザインもします。イベントやメディアも企画します。教育についても考えます。会社や製品の魅力を考え直すお手伝いもします。そして、体操もします。子供たちとも遊びます。農業についても考えます。そうして社会と建築との接点をより良い方向にデザインしてきたいと考えています。これまではそのために二人のパーソナルな力を、最大限ぶつかり合わせることでやってきました。

 しかし、第三者であってもそのベースとなるモサキ的な想いを共有していただくことが可能であること、また、それを前提とすればその第三者がモサキをプラットフォームにして仕事をしていただくことも可能なのかもしれない。その可能性の一端を感じられたことが、今回インターンを受け入れたことの大きな気づきだったのでした。そんなことはただスタッフを雇うかどうかのもっと単純な話だという意見もあるかと思います。もちろんそのような側面はあるでしょう。けど、私たちも活動をしはじめて7年目。これまで「自分って何なんだろう?」と問い続けながら、一歩一歩前進してきた結果として獲得した今現在持ちうることができた未来のイメージや感覚。これを大事にしながら、また新しい展開へつなげていければと思います。

 最後に、今回の十日間に祭し、このようなきっかけを与えていただいた宮城大学の中田千彦先生、また、インターンの学生さんの同席を快く受け入れていただいた関係者の皆様に感謝申し上げます。というわけで、久しぶりのブログ投稿でした。日常のツイートは、TwitterかFacebookで!それでは、また!!

大西正紀/mosaki

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+「けんちく体操」本出版以来、さまざまなメディアで取り上げられながら、日本大学生産工学部と成城学園前駅と開催してきた「けんちく体操」ワークショップは、次は名古屋に参上です!これまでは首都圏のみの開催でしたが、こうしてはじめて地方都市にてさせていただくこととなりました。

+日程は、今週末8月28日(日)の14時より(13時より受付開始)。場所は名古屋のナディアパークです。お子様と一緒に親子、ご一家で、友達を誘って学生から大人まで、皆こぞってお集まりください。

+これまでのワークショップの様子はこちら↓。それでは、チームけんちく体操一同、会場でお待ちしております!!
JUGEMテーマ:地域/ローカル

http://blog.tatemonoen.jp/?eid=122843
http://blog.tatemonoen.jp/?eid=123057

【日時】2011年8月28日(日) 受付開始:13:00 開演:14:00〜15:30

【会場】ナディアパーク・アトリウム
(〒460-0008名古屋市中区栄3-18-1ナディアパーク2階)

【主催】:クリエイティブ・デザインシティなごや推進事業実行委員会

【電話】:052-265-2105

【参加方法】どなたでもご自由に参加できます

【注意事項】動きやすい、汗をかいてもいい、少し汚れてもいい服・靴でご来場ください

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+年明けから具体的な制作に入っておりました「けんちく体操」の本がついに出版となりました。今回から数回に渡って、本の制作に至るプロセスをお話させていただきます。思えば、twitterをきっかけとして、「けんちく体操」を約10年前に発明された建築史家の米山勇さんと出会い、間もなく江戸東京たてもの園にて行われた「けんちく体操」ワークショップに招かれたのが2010年7月の出来事でした。

+「是非、ご一緒に」という米山さんの言葉を、最初は、一参加者として子どもたちや親子と一緒に参加するものだと思っていたのですが、顔合わせの席で、冒頭に米山さんがおっしゃられたのが「で、モサキさんのキャラはどうしますかね?」という問いだったのですw。「んぁ??」と思いながら、とっさに状況を理解し、「そうであれば、ヒールですかねー」などと、だんだんと真剣にその打合せでは、ひたすらキャラ設定について議論したのでした。

+そうして行われたワークショップが下記のブログに記録されているものです。(いやいや、すごい格好ですね。まさに手作りヒール。)
http://blog.tatemonoen.jp/?eid=122843
http://blog.tatemonoen.jp/?eid=123057

+正直なところ、このワークショップに参加するまでは、「けんちく体操」の意義のほとんどを私たちは、理解できていませんでした。しかし、実際に自分も身体を動かし、また、子どもたちから大人たちの「けんちく体操」をする様を見て、実に感動したのです。

+この「けんちく体操」には何一つ正解がありません。それぞれがその建物の特徴を捉え、それを身体で表現する。捉え方と表現の仕方は、実に無数にある。ある子どもはひとりでトライし、ある親子は2人でトライします。何人でやるかによっても、さらにバリエーションが出てきます。その[捉え・考え・表現する]という瞬発力をすべてのひとが遺憾なく発揮することに感動したのでした。さらに最終的に表れてくる体操の多様性そのものが、ワークショップの場では目の前に体操として広がるのです。

+また、建物のかたちのマネをした、そのかたちを維持し続けることの難しさは、そのまま自分の筋肉や骨格、身体全体に響いてきます。両手を合わせて手を高く力強く上げる、東京タワーの格好でも、身体がキツイことといったら!!!微動だにしない建物にも、実はこの瞬間にも大きな力が流れ、常にそれに耐え続けている。「建物さんたちもキツイんだなー。」なんて気持ちはが芽生えたとき、自分が建物と一体化した錯覚を覚えるのです。「あっそうか、これが博士の言う”建築体質”なんだな!」と。ワークショップ後、ある親御さんから、お台場へいったら息子が「あの建物は、この前、体操したやつだー!!」と興奮して指さしていたというエピソードをうかがいました。博士のわかりやすい解説と、さらに身体を通して「理解」した建物は、着実に建物に対する何らかのスイッチを入れるのだということが分かったのです。これは凄いことだっ!!

+何とか「けんちく体操」をより広めていくことはできないか。。ワークショップの興奮も覚めやらぬ、ある日、これまたtiwtter越しに、ある本をつくろうというプロジェクトにお誘いいただき、その場で出会ったのが出版社エクスナレッジのAさんでした。打合せも終わり、帰り際に、上のブログを見せながら、ワークショップの様子を話したのです。その約2週間後、再度、お会いしたAさんは、開口一番、こう言ったのでした。

「けんちく体操本、決まりました。やりましょう!」

「えっ!!!!!」


(つづく)
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+この数ヶ月絶賛制作中だった書籍「けんちく体操」本がついに出版されました。世界の名作建築73を取り上げ、けんちく体操の魅力とその建物の魅力を伝えます。

+体操の考案は、われわれチームけんちく体操が、解説文は博士とウーマン1号が担当。編集は、マン2号とウーマン1号が、さらにアートディレクションにデザイナーの古平正義さん、イラストは大塚いちおさん、写真は山本尚明さんにご協力いただきました。

+小さなお子様がいらっしゃる親子から、建築専門外の大人までが楽しめる本となっています。是非、書店にてご購入ください!そして、不定期ではありますが、ワークショップにも是非、ご参加ください!

+出版に合わせて、ホームページとfacebookのファンページを開設いたしました。日々、更新してまいりますので、ご覧ください。

けんちく体操ホームページ
http://kenchiku-taiso.com/

facebook「けんちく体操」ファンページ
http://www.facebook.com/pages/けんちく体操-Architectural-gymnastics/183861744985394



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昨年の5月より、ツイッター上でのある議論をきっかけとして、これまでに3回、開催しきた公開型トークイベント「日本のカタチ2050」。メンバーは、竹内昌義さん、山崎亮さん、マエキタミヤコさん、馬場正尊さんの4名で、われわれれモサキは、当日の運営や広報、収録等をサポートしてきた。

http://www.mosaki.com/nippon2050.html

具体的には、日本の人口が半減してしまうと言われる2050年へ向かって、私たちはどのような日本のカタチを描きうるのか。また、そこへ向かうには、どのような問題に立ち向かい、クリアしなくてはならないのか、どのような価値観とアクションが次へと誘うのか。そのようなことを、毎回テーマを設定し、4人がプレゼンを行い、時にはオーディエンスからも言葉をいただきながら、段階的に議論を進めて来た。

因みに、それぞれのテーマは、下記のようなものでした。
第1回:「人口減」
第2回:「新産業と税金の配分」
第3回:「2050年に向けて、いま自分が取り組んでいるプロジェクトについて」

---

そして、今週末、4月16日(土)に最終回となる第4回が行われるのですが、その約1カ月前に、私たちは東日本大震災に見舞われることとなりました。皮肉にも、今回の震災や津波、原発の状況によって、これまで、3回に渡って議論を重ねてきたこと、例えば、環境やエネルギー、新しい暮らし方と価値観、地方と中央、税金の配分、21世紀の産業 etc... 全てが、一気にリアリティを持って、目前に立ちはだかることとなりました。

第3回を終えた昨年末当初は、第4回では、それぞれが考える2050年の姿をよりリアルに描き発表し合おうと計画していたのですが、今回の震災を踏まえ、また、これまで話してきたことと、それぞれの震災経験を通して考えていることを合わせて、プレゼンをし合うのではく、いくつかのテーマを出し合い、当日はぶっ通しで議論し合おうということとなりました。

イベント当日は、馬場正尊さんが司会となり、4人+オーディエンスにも加わっていただきながら、討論が行えればと考えております。ですので、学生の方でも一般の方でも、建築関係の方でも、垣根無く、来場いただき、今後について議論できる場となれば幸いです。“戦後”から“震災後”へ移った、この転換期のはじまりに、少しでも前へと進めるよう、さまざまな問題とアイデア、そして多様な可能性を、皆さんと育めることを期待して。会場でお待ちしております。

------ イベントのお知らせ ------

●『日本のカタチ2050』第4回(最終回)公開トークショー

http://www.mosaki.com/nippon2050.html

日時:2011年4月16日(土)14:00〜16:00
場所:京都造形芸術大学・東北芸術工科大学 外苑キャンパス
所在地:〒107-0061東京都港区北青山1-7-15

アクセス:JR総武線「信濃町駅」より(改札左折)徒歩約5分、
東京メトロ半蔵門線・銀座線・都営地下鉄大江戸線「青山一丁目駅」
0番出口より徒歩約8分
地図:http://gakusha.jp/access/index.html

※なお当日はUstreamよりネット中継を行います

http://www.ustream.tv/channel/mosaki-stream

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vol.3 : 2011.01.08 (sat)14:00〜16:00
『2050年へ向けて、いま取り組んでいること』

■出演者
竹内 昌義
馬場 正尊
マエキタ ミヤコ
山崎 亮

■概要

『新産業と税金の配分』をテーマとして行われた「日本のカタチ」第2回の公開討論会では、会場から「あなたたちがプレゼンするような日本が今後抱えるであろう課題は、もう分かっている。そうではなく、あなたたちはそれに対してどんな取り組みをしているかを発表すべきだ。」という意見をいくつかいただきました。そこで第3回のテーマを「2050年に向けて、いま自分が取り組んでいるプロジェクトについて」としました。これまでの2回の公開討論の中で掘り起こしてきた日本が抱える問題に対して、竹内昌義、馬場正尊、マエキタミヤコ、山崎亮の4人が、それぞれに取り組んでいること、あるいは今後取り組みたいと考えていることをプレゼンテーションします。是非、ご来場いただき自由に討論へご参加下さい。また、下記URLにてUstreamにてネット生中継を行う予定です。

■ネット中継 Ustream URL
http://www.ustream.tv/channel/mosaki-stream

■場所
京都造形芸術大学・東北芸術工科大学 外苑キャンパス
■所在地
〒107-0061東京都港区北青山1-7-15
JR総武線「信濃町駅」より(改札左折)徒歩約5分、
東京メトロ半蔵門線・銀座線・都営地下鉄大江戸線「青山一丁目駅」0番出口より徒歩約8分
http://www.tuad.ac.jp/declaration/accessmap/tokyosatellite/
■参加費
無料
■申し込み
不要

■プロジェクトについて

 『日本のカタチ2050』プロジェクトは、さまざまな分野の4人の専門家が、40年後、2050年の日本のカタチを考える企画です。この企画は、2010年5月のある日、メンバーである竹内昌義、山崎亮らによるtwitter上でのある議論がきっかけで始まりました。(当初の議論が下記リンク先にまとめられています。http://togetter.com/li/18973 )その後、馬場正尊、マエキタミヤコを迎え、また、mosaki(田中元子+大西正紀)がサポーターとして加わり、本プロジェクトは始動しました。

http://www.mosaki.com/nippon2050.html

■メッセージ

2050年というのは、あと40年。そう遠くない未来である。ところが思うように先が見えない。日本は2005年をピークに人口減少に転じ、世界でも例のない少子高齢化社会に突入している。2050年には人口は8000万人と1970年程度の規模になる。
その時、日本はどのような国になっているのだろうか。また、建築やランドスケープといった分野のしごとはどのように変化しているのだろうか。きっと大きく変わっているのだろうが、それがよくわからない。それはきっと、ベースとなる状況がまだ呑み込めていないからだと思う。
このプロジェクトでは、竹内昌義、馬場正尊、マエキタミヤコ、山崎亮の4人が一人ずつホストとなりながら、公開型のトークショーで、それぞれテーマごとに話し合い、40年後の未来はどのような状況になっていくのか、その展望を議論しまとめていきます。

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+あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします!

+昨年は、まず年明けから建築ノート08号「アーキニアリング・デザイン特集」のほぼ一冊丸ごと編集&執筆にはじまりました。構造家、斎藤公男先生がつくりだし、全国10カ所を巡った展覧会に合わせたもの。斎藤先生へ10時間以上のインタビューを行い、それを大学1年生にも分かるようにと死にものぐるいで田中が執筆を大西が編集を行いました。構造とエンジニア、また現在と過去を行き交い、楽しく読めるものするにはどうすればよいか。お陰様で、出版されたものには、各方面から良い反応をいただけました。現在は、この特集を発展させた書籍化を行っています。

+3月にはINAX出版の新シリーズ「建築の力」シリーズの完結第三弾!山本理顕さんモデレートによる「地域社会圏モデル」が出版されました。第一弾の藤森照信さんと若手建築家によるインタビュー集。第二弾の伊東豊雄さんと藤本壮介さん、平田晃久さん、佐藤淳さんらによる青山に描く巨大建築プロジェクト。そして、今回は山本さんのもと、藤村龍至さん、中村拓志さん、長谷川豪さんらが、都市、郊外、地方に400人が集まって棲む地域社会圏を提案しまいた。この3冊シリーズの編集は、3年弱に渡り、3冊を少しずつずらしながらつくられていきました。すべての収録に立ち会わせていただけたことは、ただの”書籍の編集”という枠にはおさまらない、貴重な経験となりました。お世話になったINAXの高田さんをはじめ、建築家の方々、また、第一弾で全撮影にお供させていただいた写真家の藤塚光政さんには感謝の気持ちでいっぱいです。書籍としては、少なくとも00年代においては、色あせない内容となっていると思います。まだ手に取られていない方は是非、3冊セットで読んでみてください!

+さらに同時期にロンドンでお世話になった與語直子さんの逝去をきっかけにはじまったアート支援プロジェクト「アロットメント」のイベントサポートも行いました。東京のアートスペースKANDADAのラストイベントとして、與語直子さんの写真展と、新しく立ち上げた制作助成金アロットメントトラベルアワードの受賞式、そして、メインとなるお食事イベントを開催しまいた。アロットメントは、今後も年に一度アワードを選出しながら、また寄付に支えられるかたちで、アート界の支えになっていければと考えています。2011年度の応募は3月15日までとなっていますので、若手アーティストの方々は、是非トライしてください。

+また、母校の大学では、例年6月の開催へ向けお手伝いしている「NU ARCHITECTURE WEEK」だけではなく、高校生向けパンフレットのトータルディレクションをさせていただき、大学教育や広報に関わりたいという夢の1つが実現しました。大学を離れてみて痛感することは、大学という場はいわずもがな”面白い”ということ。今後は、より教育と広報を一体化させた魅力的な試みを提案し続けて行ければと思います。

+「夢」といえば、たてもの園の米山勇さんからお誘いいただいた「けんちく体操」に参加させていただくこととなったのも、子どもたちに対するアクションを何らかのかたちでやりたいと考えていた私たちには、大きな出来事でした。道具は何もいらない。身体一つで子どもから大人まで建築を楽しめる「けんちく体操」の可能性は無限大です。「けんちく体操」のさらなる普及のために、現在、書籍化へ向けて動いているところです。そして、いつかは全国ツアー、世界ツアーを行いたい!!!

+雑誌ミセスでの連載『妻・娘が見る建築家の実験住宅』は、継続させていただくこととなり3年目へ突入。1年目は年配の方々、2年目は若手の方々を巡りましたが、3年目は原点回帰として今見ておくべき名作自邸の奥様を訪ねようと、先の12月に発売された2011年1月号では、内藤廣さんの自邸を訪ね、その後も名作の取材を続けております。建築家ではなく、そこへ棲む奥様、あるいは母性から見えてくる「自邸」のもう一つの姿が、そこにはあります。そして、唯一の家が家族(人間)を育み続けていることが毎回、現れてきます。毎月第一週の週末あたりに最新号が書店に並びますので、是非ご覧下さい。

+さらにこの一年は電子書籍やUstreamといったものが、取りざたされその可能性が模索された年でもありました。運良くそれに付随する仕事やプロジェクトに参加させていただきました。電子書籍としては、ARTiTとAARの共同プロジェクトとして出版された「ヴェネチアビエンナーレ2010日本人インタビュー集」の一部編集やその電子書籍と連動させたアプリケーションの企画・編集。Ustream関連では、竹内昌義さんや山崎亮さんたちが立ち上げた、40年後、2050年の日本を考える公開討論プロジェクト「日本のカタチ2050」のサポートを行い、毎回Ustreamで生中継を行っています。全体の企画にも関わっているウェブマガジン「イエスト」のメインコンテンツである「家の知/討議」でも取材収録を同様に中継し、これまでに難波和彦さん、竹内昌義さん、篠原聡子さん、西田司さんたちにも登場いただきました。これら2つの中継は、今年も継続していく予定です。

+そして、2010年のラストをかざったのが、名古屋の国際デザインセンターにて開催された「国際若手デザイナーワークショップ2010」への参加。名古屋へ10日間ほど滞在し、国内外のさまざまな分野の学生たちと共に、わたしたちのチームでは”名古屋の農業”について、リサーチと提案を行いました。今回、上に投稿した写真は、そのフィールドワークの際に訪ねた、水耕栽培付きレストランの写真です。3日間に渡って行ったフィールドワークの総距離は100キロ以上。その中で、学生たちと一緒に、名古屋というコンパクトシティが持つ都市と農業の関係とその先に魅力的なポテンシャルが見えたことは、これまでにない大きな体験でした。一方で、ある地方都市の農地の再生を考えるプロジェクトもはじまっています。今回のワークショップとも連動させ、今後数年間である形にしていきたいと考えています。

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+というわけで、一年をざーっと振り返ってみました。

+今、たまたま手元に2009年1月に参加させていただいた(藤村龍至さんをはじめとしたTeam Round Aboutによって開催された)「Live Round About 2009」の即日出版物がありました。その中のわれわれのページにつけられたタイトルに「アノニマスな人々のポピュラリティ 建築のアクティビスとを目指して」とあります。2011年も同じく変わらぬ信念のもと、より一般の人々と建築とをつなげる媒介としてお役に立てるよう、企画・編集から執筆、そして体操まで、精進していきたいと考えております。みなさま、本年もよろしくお願いいたします!

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+なお、最近は本ブログの更新の頻度が昔より下がっていると思いますが、現在ウェブ上では、日常的なものをtwitter(大西:http://twitter.com/#!/masaki_msk、田中:http://twitter.com/#!/hanamotoko)で、仕事やプロジェクトの告知・アーカイブをモサキのウェブサイト(http://www.mosaki.com/)で、ブログでは、それらにも掲載しきれない(写真+テキスト)ものをアップしていきたいと思いますので、合わせてよろしくお願いいたします。


大西正紀・mosaki
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