+年明けから具体的な制作に入っておりました「けんちく体操」の本がついに出版となりました。今回から数回に渡って、本の制作に至るプロセスをお話させていただきます。思えば、twitterをきっかけとして、「けんちく体操」を約10年前に発明された建築史家の米山勇さんと出会い、間もなく江戸東京たてもの園にて行われた「けんちく体操」ワークショップに招かれたのが2010年7月の出来事でした。

+「是非、ご一緒に」という米山さんの言葉を、最初は、一参加者として子どもたちや親子と一緒に参加するものだと思っていたのですが、顔合わせの席で、冒頭に米山さんがおっしゃられたのが「で、モサキさんのキャラはどうしますかね?」という問いだったのですw。「んぁ??」と思いながら、とっさに状況を理解し、「そうであれば、ヒールですかねー」などと、だんだんと真剣にその打合せでは、ひたすらキャラ設定について議論したのでした。

+そうして行われたワークショップが下記のブログに記録されているものです。(いやいや、すごい格好ですね。まさに手作りヒール。)
http://blog.tatemonoen.jp/?eid=122843
http://blog.tatemonoen.jp/?eid=123057

+正直なところ、このワークショップに参加するまでは、「けんちく体操」の意義のほとんどを私たちは、理解できていませんでした。しかし、実際に自分も身体を動かし、また、子どもたちから大人たちの「けんちく体操」をする様を見て、実に感動したのです。

+この「けんちく体操」には何一つ正解がありません。それぞれがその建物の特徴を捉え、それを身体で表現する。捉え方と表現の仕方は、実に無数にある。ある子どもはひとりでトライし、ある親子は2人でトライします。何人でやるかによっても、さらにバリエーションが出てきます。その[捉え・考え・表現する]という瞬発力をすべてのひとが遺憾なく発揮することに感動したのでした。さらに最終的に表れてくる体操の多様性そのものが、ワークショップの場では目の前に体操として広がるのです。

+また、建物のかたちのマネをした、そのかたちを維持し続けることの難しさは、そのまま自分の筋肉や骨格、身体全体に響いてきます。両手を合わせて手を高く力強く上げる、東京タワーの格好でも、身体がキツイことといったら!!!微動だにしない建物にも、実はこの瞬間にも大きな力が流れ、常にそれに耐え続けている。「建物さんたちもキツイんだなー。」なんて気持ちはが芽生えたとき、自分が建物と一体化した錯覚を覚えるのです。「あっそうか、これが博士の言う”建築体質”なんだな!」と。ワークショップ後、ある親御さんから、お台場へいったら息子が「あの建物は、この前、体操したやつだー!!」と興奮して指さしていたというエピソードをうかがいました。博士のわかりやすい解説と、さらに身体を通して「理解」した建物は、着実に建物に対する何らかのスイッチを入れるのだということが分かったのです。これは凄いことだっ!!

+何とか「けんちく体操」をより広めていくことはできないか。。ワークショップの興奮も覚めやらぬ、ある日、これまたtiwtter越しに、ある本をつくろうというプロジェクトにお誘いいただき、その場で出会ったのが出版社エクスナレッジのAさんでした。打合せも終わり、帰り際に、上のブログを見せながら、ワークショップの様子を話したのです。その約2週間後、再度、お会いしたAさんは、開口一番、こう言ったのでした。

「けんちく体操本、決まりました。やりましょう!」

「えっ!!!!!」


(つづく)
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