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「めめめのくらげ」を観てきた。
http://mememe.gaga.ne.jp/
先入観が覆される内容だった。

彫刻や絵画作品に見られるような村上ワールド炸裂の、
ちょいグロで、カラフルで、圧倒的映像美の
(そんでストーリーの方はいまいちぼんやりとした)
ファンタジックおアート映画とばかり思っていたけれど、

実際はストーリーもちゃんとあって、
意外なくらいリアルと地続きの、
さわやか勧善懲悪モノだった。

しかし、どういうところをリアルに描いて、
どこがファンタジーなのか、というところが
既存のものとは反転しているような部分があって、
そこが、なんというか、一番やりたかったこと
なのかな、と思う。

特に私が関心を抱いたのは、子どもの残酷さや
憎々しさとか、孤独とか、そういう陰の部分が
生々しく描かれていた、ということ。

そこにリアリティの焦点をあてたこと、
オトナが陰の部分を描いてくれたことが、
よくある「いきいきキラキラ希望に満ちた」
子どもではなかった自分としては、救いというか。

もっと単純な、小学生男子の普遍的なところ、
例えばヘン顔したり、単純だったり、というのも、
ちゃんと出てきます。とにかく子役がすごい。

辻褄が合わないというか、設定がよくわからない、
という部分は、もう、いいんじゃないかと思う。
この映画が子どもに向けても作られている以上、
それでいいのだ。絵本だって、そういうものだ。

大事なのは、現実と地続きの地平上に
ファンタジーが表れる、という新しい体験であり、
そこを子どもたちが、どんなふうに楽しむか
ということに、すごく興味が湧いた。

では、私たちオトナは、この映画を
「現代美術家、村上隆の映像作品」
として、どう受け取るか。

「村上隆」のネームバリューで観に来るオトナは
少なくないはずで、作り手も当然そこは意識して
いるはずだけど、私にアートの素養がないせいか、
ほとんどそこはわからなかった。

戦隊モノから現代アニメまで、
さまざまな記号的要素がコラージュ的に
散りばめられていること、村上隆がどんな世界に
惹かれたひとなのかは、何となくわかった気が。

地に足の付いたワクワク感というか。
ファンタジーの世界に完全に陶酔するのではなく、
どこか背中にリアルの陰を負いながら、それでも
光を見るような。そんな雰囲気が、これまでの
村上隆作品と、どこかリンクするような感じで。
「めめめのくらげ」を観て、改めて村上隆作品を
実感するような。そんな感覚もありました。

これから観る方もいらっしゃると思うので、
これ以上のネタバレはしません。
だけど早くこの映画の話を思う存分したいので、
ご予定されている方は、とっとと観てください!

(たなかもとこ @hanamotoko)
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